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更新: 2022/12/09

【ホテル】企業や店舗のWi-Fiトラブル!4つの解決策【飲食店】

おすすめの改善案は”ネットワークを分ける”こと

ここまで紹介した解決策は、Wi-Fiの通信を安定させる為には効果的です。

しかし、Wi-Fiを利用する環境を見直すことで、速度を改善するだけでなく、情報漏洩への安全性を高め、管理運用の簡便化も図ることができるのです。

その方法とは、“ネットワークを分ける”こと。

“ネットワークを分ける”とは?

ネットワークとは、「Wi-Fiだけでなく有線のネット接続も含めた、ネット環境全体のかたまり」のことです。

どれだけWi-Fiの親機を増やしても、最終的に行き着く場所は事務所に引いているネットの回線ですよね。

ですが、ネットワークを分けることであたかも”複数のネット回線を利用している”ような環境にすることができます。

例を挙げると、“お客様用のWi-Fi”と”社内のネットワーク”を分けたり、”従業員全体のネットワーク”、”経理部用ネットワーク”、”管理職用ネットワーク”など、部署や役職ごとにネットワークを分けることができるのです。

ネットワークを分けるメリット

ネットワーク全体の混雑を回避できる

先程、“Wi-Fiの親機には接続台数に上限があるため、親機を増やして接続先を分散させることで、速度を改善できる”とご説明いたしました。

しかし、これは1つ1つの親機単位での話です。1つのネットワークに繋がる機器が増えていくと、ネットワーク全体が混雑し、速度が落ちてしまうのです。

その原因は、データを機器に受け渡す仕組み。通信を行う時、機器の内部では”それぞれのデータをどの機器に渡すのか、繋がっている機器全てに確認を行っている”のです。そのため、繋がっている機器が多いほどこの確認に時間が掛かり、通信が遅くなってしまいます。

ネットワークを分割すれば、確認を行う機器の数が少なくなり、通信の混雑を回避することができるのです。

ネットワークごとにアクセスできる範囲を割り振ることができる

同じネットワークにつながっている機器同士は、相互にやり取りすることができます。

これはメリットであると同時に、デメリットにもなってしまいます。

例えば、一つのネットワークでフリーWi-Fiと社内のパソコンを利用している場合、フリーWi-Fiから社内のパソコンに入り込むことが出来てしまいます。

また、社内利用のみのネットワークでも、”社員全体に共有したいデータ”と”部署ごとに共有したいデータ”、”経営に関する、一部の社員のみで共有するデータ”など、社員や部署、役職ごとにデータの利用範囲を分けたい場面はよくあるでしょう。

このような際に、ネットワークを分けることで別のネットワークへの侵入を防ぐことができます。

フリーWi-Fiと社内のネットワークを分けることで、フリーWi-Fiに接続している端末からは社内のネットワークにアクセスできなくなります。そのため、情報漏洩の対策に効果的です。

また、部署や役職ごとにネットワークを分けることで、社内のデータ共有も整理することができます。

ネットワークを分けなくても、アクセス権限を設定することで対策は行なえますが、設定が煩雑という弱点があります。

その点、ネットワークを分けるとネットワーク単位でアクセスを制御できるため、設定が簡単な上に管理体制も分かりやすいのです。

ウィルスの拡散を防ぐことができる

一部のウィルスは、ネットワークを通り道に使って、機器から機器へ感染を拡大させる特徴があります。

そのため、ネットワークの中に1つでもウィルスに感染した機器があると、同じネットワーク内の全ての機器に感染する恐れがあるのです。

ネットワークを分割することで、万が一ウィルスに感染した機器があったとしても、被害はそのネットワーク内に抑えることが出来ます。

どうやってネットワークを分けるの?

今までは、ネットワークを分けるために複数の回線1厳密には、”複数のセッション”を利用する必要がありました。また、回線ごとに機器も用意しなくてはならないため、導入コストが高かったのです。

しかし、近年では“VLAN”と呼ばれる技術を利用することで、1つの回線を簡単に分割できるようになりました。

VLANとは?

VLANとは、ネットワークを”仮想的”に分割する技術のこと。

この“仮想的”な分割というのが特徴で、物理的なネットワークの分割よりも様々な利点があります。

少し難しいので、噛み砕いてご説明いたします。

物のコストを抑えられる

複数の回線を使ってネットワークを分ける場合、当然分けたいネットワークの数だけ回線が必要になります。2前述の注釈の通り、厳密には回線ではなく”セッション”です。一般的な光回線では1回線につき2セッションまで利用でき、オプションで5セッションまで増やすことができます。

また、インターネットに接続するために必ず設置しなくてはいけない機器3“ルーター”があります。これも回線の数だけ用意しなくてはなりません。4マルチセッション対応ルーターであれば、一つで利用できます。

一方、VLANは物理的ではなく”仮想的”にネットワークを分割するため、回線もインターネットに繋げる機器も1つで良いのです

配線や機器の位置の自由度が高い

物理的にネットワークを分ける場合、各ネットワーク用の回線に機器を接続します。

そのため、配線や機器の配置が物理的に制限されていました。

一方、VLANでは一つの回線を使い、ネットワークを内部的に分けています。

そのため、元の回線や機器の配置に縛られず、自由に配線や機器を配置することができるのです。

各ネットワーク間の通信が容易

複数の回線でネットワークを分けると、物理的に別々のネットワークになるため、ネットワーク間の通信が難しい弱点があります。

VLANは物理的にネットワークを分けず、”仮想的”に分けています。元々一つの回線ですから、ネットワーク間の通信も簡単に行うことができます。

例えば、データの共有は”経理部ネットワーク”と”営業部ネットワーク”のように部署ごとに分けつつ、複合機などの機器は”会社全体のネットワーク”へ繋ぎます。

これにより、部署ごとにデータを分けつつ、複合機などの機器はどの部署からでも使えるようにすることが出来ます。

まとめ

いかがでしたか?とても便利で、今では無くてはならない存在になりつつあるWi-Fi。企業においても、円滑に業務を行うなら、安定した通信が行えるWi-Fi環境を整えておきたいところです。

また、速度や通信の安定性のみならず、情報漏洩対策や、ウィルスの拡散防止、機器の管理の簡便化のためには、ネットワークを分けることが効果的です。

VLANという技術を利用することで、より簡単にネットワークを分割できますので、社内ネットワークを見直す際は是非検討してみて下さい。

なお、弊社の総合ネットセキュリティサービス”アイ・セキュア”では、Wi-Fiの環境構築も承っております。セキュリティを高めることは勿論、速度の向上や通信の安定化もバッチリ対応。

また、ネットワークの分割などもご対応いたしますので、Wi-Fiにお悩みの方や、ネット環境の構築をご希望の方は、お気軽にこちらのフォームよりご連絡下さいませ。

茨城県の中小事業者様・個人事業主様なら、現状調査からプランニングまで無料でご対応いたします。

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